自信満々のポジティブキャラを演じる力を身に付けよう

「先生は、プレゼンテーションで全く緊張しないんですか」

「先生は、どうして何の不安もなくそんなに自信を持って話せるんですか」

これは、私がセミナー受講者から良く受ける質問です。

 

プレゼンテーション講師は、実際のところ本当に緊張しないのか、

何か特別な方法でもあるのか、皆さん非常に関心が高いようです。

 

では、実際のところどうなのかというと、私も人間ですから人並みに緊張します。

もちろん不安を感じることもあります。

しかし、それを見せないだけです。それが聴き手に対する礼儀だからです。

 

プレゼンターは、直前までどんなに緊張や不安を抱えていても、

いざ本番が始まったらそれを微塵も感じさせないポジティブキャラで

臨まなければなりません。

 

プレゼンテーションには、往々にして不安はつきまとうものです。

聴き手の情報を徹底的に収集して話を組み立てたものの、

本当にそれで大丈夫だろうか、きちんと聴き手の満足を得られるだろうか

ということが常に心配になるものです。

それ自体は、全く不思議なことではありません。

 

私自身もそうした不安や心配が全くなかったことの方が少ないぐらいです。

特に、大きなプロジェクトに関わるプレゼンテーションで、

その勝負の行方が何千万円、何億円の売上に影響するとなれば、

頭の中は常に不安や心配で一杯でした。

 

しかし、それはあくまで本番直前までの話です。

いざ本番スタートとなったら、

プレゼンターは自信満々、自分の主張する考えを信じて疑わない

ポジティブキャラで臨まなければなりません。

自分自身のスイッチを無理やり切り替えてでも、

最初から最後まで前向きな姿勢を貫かなければならないのです。

 

プレゼンテーションの幕が切って落とされたら、

そこでジタバタしても始まりません。

準備してきた内容に覚悟を決めて立ち向かうしかありません。

 

逆に、聴き手に緊張や不安の素振りを見せてしまうと、

それだけで本来伝わるべき話も伝わらなくなってしまいます。

自信の無い人の話を喜んで聴く人などいるはずがありません。

自分が聴き手になった時のことを想像すれば分かるはずです。

 

そして、このポジティブキャラを作り出すのにはコツがあります。

それは、自分がいつもとは違う状況にあることを素直に受け入れることです。

よく本番前に「いつも通りの平常心で頑張ってね」という

応援の掛け声を聞くことがあります。

しかし、この平常心になろうとすることが自分自身の中に葛藤を生み出し、

かえって緊張してしまうことになるのです。

 

そもそもプレゼンテーションの本番は、日常とは大きく異なる舞台です。

当然ですが、目の前にはたくさんの聴き手がいて、全員が注目しています。

その中で、まさにこれから勝負に挑もうとしているわけですから、

明らかに平常とは違う状況に置かれています。

この平常ではない状況の中で、平常心になろうとするから

葛藤が生まれてしまうのです。

 

ですから、あえて平常心になろうとするのを止めてみましょう。

思い切って自分がいつもとは違う状況に置かれていることを

素直に受け入れてみてください。

そうすれば、いつもとは違う自分になってポジティブキャラを

演じ切ることができるようになります。

 

聴き手は、プレゼンターの声、動作、姿勢に注目して話を聴いています。

実際の心の中に緊張や不安をどの程度持っているのかまでは、

聴き手には分かりませんし、そもそも関係がありません。

 

内面と外面に差があるからと言って文句を言われることもありません。

むしろ、そこに差がない人の方が珍しいぐらいです。

緊張するのは、あなただけではありませんし、悪いことでもありません。

本番発表では、この点を素直に受け入れるよう心掛けてみてください。