文字で読ませたら資料を使う意味が無い

プレゼンテーションの資料は、
ビジネスパーソンの間でとても関心が高いテーマです。
資料作りだけに的を絞った私のセミナーには、
いつも多くの方が参加されています。

多くの人が、自分のセンスの無さに落胆しながら、
どこを工夫すれば魅力的な資料になるのか、
資料の分かりやすさとは何なのかと日々模索しています。

多くのプレゼン資料に共通して見られる問題点として、
文字がぎっしり詰まっていて
聴き手に読ませてしまうということがあります。

とにかく、あれもこれもが文章で書いてあり、
注意深く読み込まなければ内容の正確な理解ができません。
まるで機械の説明書でも読んでいるかのようです。

その典型的な例が、箇条書き形式の資料です。

私はこれまで延べ1万枚以上のプレゼンテーション資料のチェックや
改善のお手伝いをしてきましたが、
その約半分が箇条書きを図解表現に直すという作業でした。

それぐらい、文字だらけの資料は広く蔓延しています。

あなたがこれまで作った資料、あるいは受け取った資料をよく確認してみてください。

そもそも、プレゼンテーションにおいて文字で読ませる資料は、
はっきり言って使う意味がありません。
確かに、発言内容の記録として配布し、
聴き手に持ち帰ってもらうという点では、
最低限の役割は果たせます。

しかし、プレゼンテーションの本番発表で
聴き手の理解を強く印象付けるという
本来の役割においては、その効果は全く期待できません。

なぜなら、文字で読ませる資料は、
口でしゃべっている内容と資料に書かれている内容が
全く同じになってしまうからです。
つまり、聴き手は耳から入ってくる情報を
ただ目で確認しているに過ぎないのです。

これでは、わざわざスライドを映し出して、
発表の流れに合わせて順番に切り替えていく必要性がありません。

この点をよく考え直す必要があります。
本来のプレゼンテーション資料というのは、
「耳から入ってくる言葉の理解」を「目を使った理解」で
助けるために使わなければならないのです。

そのためには、一目見て誰でも簡単に理解できるように
視覚に訴えかけなければならなりません。

できるだけ箇条書きは使わず、
写真やイラスト、図形、グラフなど使って
見せる資料を作るようにします。

物事の関係性や仕組みを見せるべきなのか、
ヒト、モノ、場面を具体的に見せるべきなのか、
数字を明確に見せるべきなのかなど、
「見せる」という言葉を中心に突き詰めておかなければなりません。

この絞り込みが甘いと、結局は文字に頼らざるを得なくなってきます。

プレゼンテーションは、単なる事務的な報告ではありません。

そこには必ず新しい発見や驚きといった価値があるはずで、
それを「見せる」ことがプレゼンテーションに他ならないのです。

プレゼンター自身が、その核心しっかりと捉えることが大切です。