ロジカルシンキング帰納法は部下育成に役立つ

ロジカルシンキング帰納法は部下育成に役立つ

帰納法とは

ロジカルシンキング帰納法は部下育成に役立つ
前回は、ロジカルシンキングの中で最も有名な(と思われる)MECEの活用法を取り上げました。今回は、ロジカルシンキングで最も基本となる考え方の帰納法について論じていきたいと思います。
まず初めてという方のために、帰納法とは「複数の事実、経験、データから一般的な原理・法則を導き出す」考え方であり、分かりやすくまとめると「以上の事実から次の結論が導き出される」という表現になります。

シンプルな具体例を挙げますと
① 最近の学生は洋服やバックをネットで買う
② 最近の社会人はPCや周辺機器をネットで買う
③ 最近の中高年は洗剤や薬をネットで買う

以上の事実から「最近は年代を問わず多くの人が日常生活で使うモノをネットで買う」という結論が導き出されるという組み立て方になります。

最終的な結論に対して複数の事実が根拠になっているので論理的な構造が成立することになります。もちろんその事実は主観的ではなく、客観的に誰の目にも明らかであれば説得力が高まるということになります。一般的には複数の問題から共通する原因を導き出し、有効な解決策へと繋げる場合や将来的な取り組みを検討する時に共通項から中心となる軸を引き出す場合などに用いることが期待されます。

帰納法を使うと押しつけにならない

ロジカルシンキング帰納法は部下育成に役立つ
今回ご紹介したいのは、この考え方をより日常的に活用する方法として部下や後輩の教育に当てはめるというものです。最近は、昭和~平成式の教育法で育った上司、先輩が、今どきの令和の若手社員にどう接していいか分からない、パワハラにならないようにどう教育していいか分からないという声を頻繁に耳にします。そこで、この帰納法を使うことで、押しつけにならず自然な感じで物事を教えることが可能になります。

例えば、
① 資料を作る時、
なぜこの資料が必要なのかを考えると書式や表現が見えてくる
② お客様に提案する時、
この人はなぜこの商品が欲しいのかを考えると薦めやすくなる
③ トラブルを解決する時、
  なぜ起きたのかを考えれば、次に同じミスをしなくなる

「つまり、どんな仕事をする時もWhy?=目的や原因を常に考えることが大切なんだよ」という結論に結びつけることができます。特に、令和の若手社員は物心がついた時からネットを使った検索、情報収集に慣れ親しんでいますから、手順を追った分かりやすい説明には自然と耳を傾け、受け入れやすいという傾向があります。これを単に「仕事をする時は、Why?=目的や原因を常に考えなさい、考えろ」と伝えるだけだと、何とも昭和風の一方的な押しつけ感が出てしまいます。
しかも「どうしてですか?」という部下や後輩からの質問に対して「いいから言われた通りにすればいいんだよ」「ごちゃごちゃ言わずにとにかくやる」などと返答しようものなら納得できるはずがありません。やはり何事においても人に伝える時には理由を明らかにすることが大切になります。しかも自然な形で理由から語り掛けることで、部下や後輩も自然と耳を傾けやすくなるはずです。
プレゼンの基本である「結論ファースト」とは逆の伝え方にはなりますが、穏やかに伝える応用術として参考にしてみてください。

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