社内プレゼンで上司を惹きつけるポイント

どうすれば、上司を納得させるプレゼンができるか?

この問いかけは、私のプレゼン指導において非常に多く寄せられます。また、プレゼンだけにとどまらず、日常の報告や相談でも大事なポイントになります。それは、「お伺い」を立てるのではなく、自分なりの考えを「共有」する姿勢で物事を伝えるということです。

これは、説得力のある伝え方で聴き手を惹きつけられるかどうかの、大きな分かれ目となります。大なり小なり組織の中で仕事をしているビジネスパーソンは、無断勝手に行動することは許されず、必ず上司の許可、承認、決裁が必要になります。もちろん一つひとつの仕事すべてに対して、そうした許しを請うわけではありませんが、肝心な局面では必ず上司の判断を仰がなければなりません。

したがって、課題解決のための新たな取り組みにしても、新しい商品企画にしても、あるいは業務報告においても、すべてにおいて「これでよろしいでしょうか?」というお伺いの姿勢になります。ところが、そのお伺いの姿勢があまりに強くなりすぎると、遠回しで曖昧な言い回しが多くなってきてしまいます。

代表的な例として「○○というふうに」「○○といったような」という言い方が挙げられます。また、文末では「○○と思います」「○○と感じます」といった表現もよく耳にします。さらに、これらをミックスして「○○というふうにも思います」とか「○○といったようにも感じます」となってしまいます。

 

自分の考えに自信を持って言い切る姿勢

しかし、こうした曖昧な言い方を聴く側としては「結局どうなんだ?」「あるのか?ないのか?できるのか?できないのか?ハッキリしろ!」と言いたくなってしまいます。また、具体例を挙げる場合に「AやBなど」とか「AやBあるいはCなど」といった言い回しにも注意しなければなりません。「や」「など」の組み合わせも曖昧にしか聞こえません。これはほとんど場合、限定することで聴き手から「それだけでいいんだな!あとは聞いてないからな!」と、突き放されることを暗に予防する意識から発生しています。

これらが、プレゼン、報告、相談において説得力のある伝え方ができない、聴き手を惹きつけることができない原因となっているのです。実際に私のもとに寄せられる企画書、提案書、報告資料、プレゼン原稿の中に多く見受けられ、添削で真っ赤になるというのが現実です。いくら上司にお伺いするのが基本とはいえ、大前提として自分で熟慮を重ねた答えに自信を持って伝えなければなりません。

つまり、自分が導き出した答えを正しいと信じ、それを共有する姿勢を持たなければならないということです。そうでなければ、上司としてもOK、NGの判断や相談に対するアドバイスを思い切ってできるはずがありません。ですから、まず文末は「あります」「ありません」「できます」「できません」と「ですます調」ではっきり言い切ります。たとえ、確定できない今後のことであっても「○○と考えます」「○○と考えました」と言い切るようにします。そうすれば「○○というふうに」「○○というような」といった曖昧な表現が一切出なくなります。

そして、具体例を挙げる場合も「とにかくA」「AとB」「AとBとC」と明確に限定します。もし限定することに不安があっても「その中でもとくにA」「その中でもとくにAとB」と付け加えることで解決します。まるで新入社員の報連相の基本とも言える注意点ですが、仕事上の環境や業務の中身が複雑になればなるほど、意外にも抜け落ちてしまうポイントなのです。だからこそ「そんなことすらできないのか!」と言われないように初心に帰って、再度見つめ直していただきたいと思います。

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