昇進・昇格試験プレゼンテーションの秘訣(ストーリー編)

求められている趣旨を正確に捉える

会社の昇進試験、昇格試験で幹部役員にプレゼンテーションを行うケースがますます増えています。それに伴って、弊社のプレゼン個人指導にも多くのご依頼をいただいております。管理職になれるかどうかはキャリア形成にとって大問題ですから、受講される方はもちろん、私の方も自然と指導に力が入ります。プレゼンの時間は10分程度のケースが最も多く、短い時間の中でいかに簡潔に伝えるかが問われてきます。その後に質疑応答の時間が設けられていることもあり、いずれにしても伝え方が重要な要素となっています。

そこで、まず大切になるのが求められている趣旨を正確に捉えることです。「管理職に昇格した場合のビジョンと取り組み」「今の部署における課題解決」「我が社の将来にとって必要な要素」など、これまでの指導実績では様々なテーマが設定されていました。大きな視点で捉えれば「管理職として会社に対して何をするか」という論点は共通していますが、具体的に考えると方向性は全く異なっています。したがって、過去の昇格者の体験なども踏まえながら聴き手である幹部役員は何を求めているのか、どんな内容を評価するのかを適切に捉えてプレゼンテーションの方向性を組み立てなければなりません。

将来の取り組みと自分自身の売り込み

そして、しっかりと伝えなければならないのは過去や現在の事柄ではなく、将来の取り組みです。聴き手は「管理職になった後に何をしようと考えているのか」「会社にどんな利益をもたらすのか」を求めているのですから、具体的に詳しく述べなければなりません。少なくともプレゼンテーション全体の6~7割はこの将来のパートに充てる必要がありますが、どうしてもこれまでやってきた仕事について半分近く述べてしまっているケースが目立ちます。内容云々の前に時間配分でメリハリをつけることは、聴き手への印象づけとして大きな効果があります。

そのためには、昇進・昇格試験のプレゼンテーションは自分自身を売り込むものだという意識をしっかり持つことも大切です。自分の仕事の有効性を評価してもらうことばかりを考えすぎると、どうしても過去や現在の話を中心にしてしまいがちです。しかし、昇進・昇格するのは仕事ではなく自分自身なのですから、「私は」という一人称を主語にして「これから何ができるのか」「どれほどの利益をもたらすことができるのか」を宣言しなければ説得力が出せません。日常業務において「私は」を売り込むことはほとんどありませんから、この時だけは意識と発想を明確に切り替えて、全体のストーリーを組み立てることが重要になります。

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