プレゼン発表で道具に頼りすぎは禁物

こんにちは、プレゼンテーション講師の伊藤です。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

今回は、プレゼンテーションで使用する道具について考えてみたいと思います。

 

プレゼンでは、自分の言葉、声をはじめ身振りや表情を使って

自己発信を行うことが中心になりますが、

それ以外にも様々な道具の力を活用して発表を行います。

 

ただ道具はあくまで人間が使うのであり、

人間が道具に使われてしまっては本末転倒です。

ですから、当たり前に使われている道具の必然性を考えることも大切です。

 

まず、使い方に注意しなければならない、

いやいっそのこと使うのを止めてしまった方が良いと私が考える道具が

「レーザーポインター」です。あの赤い光を発する棒です。

 

プレゼンテーションでは実に多くの人が使っており、

私も研修や講演で「先生、こちらに置いておきます」と必ず薦められます。

しかし、私は常に「ありがとうございます。

ただ私は使用しませんので」と丁重にお断りをしています。

 

その理由は、とにかく操作することに意識が向いてしまい、

どうしてもスライドを見る回数が多くなってしまうということです。

当然ながら、スライドの位置を全く確認せずに

狙った場所に光を当てることは不可能です。

ですから、自然と意識と視線がスライドに向いてしまいます。

 

しかし、レーザーポインターがなければ、

今どこを説明しているかを聴き手が分からないということはまずあり得ません。

もし、そのような状態に陥るとしたら、一目で全体像が掴めないような

複雑な資料を作っていることの方が問題です。

 

そこで、思い切ってレーザーポインターを使わずに

自分の手で示すようにしてみましょう。

すると、その動作がジェスチャーの一つにもなってきますし、

何より聴き手に向かって言葉を発することに集中できるようになります。

シンプルにまとめたスライドであれば、軽く指し示すだけで十分事足ります。

 

それから、もう一つ使い方に注意が必要な道具が、

パワーポイントのアニメーションです。

 

これも私はいろいろな人から質問を受けることが多いです。

「アニメーションはどう使うのが良いのか?」

「やはりアニメーションは使った方が効果的なのか?」といったことです。

 

そこで、私のいつもの答えは「使わなくて良いと思います!」です。

皆さんにもぜひ考えていただきたいのが、

スライドの中の図形や画像を動かすことで、

本当にプレゼンが分かりやすくなるでしょうか?

本当に聴き手の理解に効果的でしょうか?

 

逆に考えて、アニメーションが無かったらプレゼンが分かり辛くなるでしょうか?

スライドに動きがないと聴き手が十分に理解できないでしょうか?

 

私は、「動き」と「理解」はさほど関係がないと考えています。

むしろ、「動き」に対してどこかもどかしさを感じてしまいます。

どうしても「動き」を待っている0.5~1秒ぐらいの時間が気になって仕方がないのです。

 

それよりは、「動き」を一切排除して言葉の説明に集中した方が、

よりスムーズな理解ができると思います。

レーザーポインターと同様に操作も簡略化することができますから、

聴き手の方に意識を集中することもできます。

 

同じように「動き」という点では、画面切り替え効果もあまり多用しない方が、

よりシンプルなプレゼンテーションができると思います。

当然、その分の作成時間も短縮することができます。

 

多くの人が当たり前のように使っている道具ですが、

ぜひ一度それらを使うことの必然性を考えていただきたいと思います。