成功率9割のプレゼンテーション指導(ストーリー設計編)

成功率9割のプレゼンテーション指導(ストーリー設計編)

聴き手の属性を探る

成功率9割のプレゼンテーション指導(ストーリー設計編)
プレゼンテーションの成功、それは自分の主張が適切に聴き手に伝わることで提案、企画立案、報告などの目的が達成されることです。そこで、最初に確実に行わなければならないのが、聴き手の属性を探るということです。プレゼンの成功のためには、一方通行ではなく双方向の伝達が不可欠になりますから、聴き手が誰なのか、テーマに対する興味や予備知識はどの程度あるのかを明らかにしなければなりません。

例えば、昇格試験のプレゼンなら幹部役員クラス、提案営業のプレゼンなら社外のお客様、事例発表のプレゼンなら同じ会社の社員か同じ企業グループの社員となるでしょう。そして、幹部役員クラスは自分の日常業務や成果について詳しく知らない、社外のお客様は初対面なのか既存顧客なのかによって異なる、同じ会社、同じ企業グループの社員でも部署が違えば自分の業務内容について全く知らないといったように興味や予備知識をどの程度持ち合わせているのかが明らかになります。これがいわゆる聴き手と目線を合わせるということになります。

プレゼンの勝ちポイントを明確にする

成功率9割のプレゼンテーション指導(ストーリー設計編)
聴き手の属性が明らかになったら、次に明確にしなければならないのがプレゼンの勝ちポイントです。聴き手が何を理解できれば納得、満足してくれるのかを考えます。一般的な例を挙げると、昇格試験での幹部役員は「あなたが管理職に昇格したら何を目指すのか、そのために具体的に何をいつまでに実行するのか」というビジョンとアクションプランが聞きたいはずです。提案営業のお客様なら「この商品、サービスを購入したら私はどんなメリットが得られるのか」「他社ではなく御社から購入したらそのメリットはどれだけ魅力的なのか」ということが聞きたいでしょう。

このように具体的な詳しい内容を考える前にプレゼンテーションのゴールを定めることが重要です。聴き手としては「結局、何の話が聞けたのか」という大筋でプレゼンの価値を判断するものです。したがって、細かな作り込みを行う前に方向性を決めることが必要になります。ここを疎かにしてしまうと、よくある「それで結局、何なの?」と聞き返されるプレゼンの悪い例となってしまいます。ゴールがあるからこそスタートがあり、プロセスが生まれてきます。聴き手の頭と心の中を想像して、じっくり考えるようにしましょう。

プレゼンストーリーを設計する

成功率9割のプレゼンテーション指導(ストーリー設計編)
さて、プレゼンのゴールが決まったら、そこに到達するためのスタート地点とプロセスを考えてストーリーを設計していきます。やはり分かりやすいプレゼンにするためには、全体もシンプルに構成する必要があります。そこで、①導入、②本題、③まとめ という3部構成を大きく組み立てるようにします。まず、①導入部では予備知識やテーマの背景を聴き手に提供します。例えば、聴き手が初対面の場合、自分(自社)が何者であるかという自己紹介が必要ですし、そもそもなぜこのプレゼンをする必要があるのかを伝える必要もあります。また、仮にAIについてプレゼンする場合、専門家以外の人はAI=人工知能というイメージはつくかもしれませんが、具体的にどのような仕組みになっているか、今どの程度まで進歩しているかといった事柄については詳しく知らないものです。したがって、そのあたりの予備知識も丁寧に提示する必要もあります。

そして、導入部が決まったら②本題に入ります。ここは自分が伝えたい内容、伝えなければならない事柄を具体的に展開させます。逆に言うと、ここでの本題がしっかり理解してもらえるように①導入部を丁寧に考えなければならないのです。もちろん全体を通して聴き手への分かりやすさは大切な要素ですが、導入部は聴き手目線が中心、本題は話し手目線が中心となります。そして、本題での注意点は一つひとつのトピックについて何が重要なポイントなのか=要旨を明確にするということです。自分本位の話になるとダラダラと一方的に伝えがちになってしまいますので、一つのトピックに対して「ここではこの点が特に重要です」と強調するイメージを持ちながらまとめるようにしましょう。自分本位の中にも常に聴き手目線を持つというのがプレゼンテーションの基本となります。

そして、本題が終わったら最後はまとめになります。
先に考えたプレゼンの勝ちポイントがしっかり伝わるように全体を締めくくります。例えば、昇格試験でのプレゼンでしたら「私が管理職に昇格したら何を目指すのか、そのために具体的に何をいつまでに実行するのか」というビジョンやアクションプラン、提案営業のプレゼンなら「この商品、サービスを購入したらお客様はどんなメリットが得られるのか」「他社ではなく御社から購入したらそのメリットはどれだけ魅力的なのか」といった点をまとめるようにします。この着地点をはっきりと明言することによって、本題での具体的な説明の意義が鮮明になってきます。まさにプレゼンテーションとは、「導入という岸」と「まとめという岸」を「本題という橋」で繋ぐというイメージで捉えると分かりやすくなります。その橋を聴き手の歩幅に配慮しながら、丁寧に手を引いて一緒に歩くことを思い浮かべながらストーリーを考えると双方向の伝え方が実践できるようになります。

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